AKA博田法の論文
AKA博田法の効果を検証した研究が、 インパクトファクター つきの論文に掲載されていることがわかりました。 これは、RCTという、研究の中でも科学性の高い手法で検証されたものになります。 対象者は慢性疼痛(1年以上症状が続いている方)を有する患者さんで、介入が6カ月期間という縦断的な研究がなされておりました。すごい取り組みですね。 群分けとして、AKA博田法を実施するグループと、偽AKA博田法を実施するグループに分けられておりました。 結果、AKA博田法を実施したグループの症状が緩和しておりました。 アウトカム指標の詳細は割愛しますが、概ね主観的指標が多かったので、今後は筋電図や筋硬度、超音波検査などで立証すると、よりAKA博田法のすばらしさが目に見えるようになるのではないかと期待してしまいます。 また面白いことに、AKA博田法による腰痛や筋の脱力等の副作用を示した参加者が若干いたそうですが、統制群の偽AKA博田法でも同等の副作用を示した方がいたというのです。 おそらく、触れられることや参加者の知識による心理的バイアスの要因が含まれている可能性がありそうです。心理学は、こうしたバイアスを逆に利用して、患者さんの治療を行うこともあります。そういった意味では、これは非常に重要な知見となりそうです。 今回、筆頭者がAKA博田法を実施していたこと、単盲目試験であったことから、実施者側のバイアスが参加者に影響を与えている可能性は否定できなかった点もあるかと思いますが、今後の課題として更に研究、そして成果を明らかにしていただきたいものです。 引用文献:Kogure A, Kotani K, Katada S, Takagi H, Kamikozuru M, Isaji T, Hakata S. A Randomized, Single-Blind, Placebo-Controlled Study on the Efficacy of the Arthrokinematic Approach-Hakata Method in Patients with Chronic Nonspecific Low Back Pain. PLoS One. 2015 Dec 8;10(12):e0144325. doi: 10.1371/journal.po...