片麻痺患者に対するテーピング効果の可能性について

  キネシオロジーテーピングにより、片麻痺の肩の痛みや筋活動に変化をもたらしたという論文がありました。









 下記図の方法で、①棘上筋、②三角筋中部線維、③小円筋、④三角筋前部・後部線維に対してキネシオテーピングを張り付けています。









 この方法を行った後も筋の良好な反応がしばらく続いたという報告でした。










 私たちが患者さんにかかわる時間は、一日のうちのほんのわずかです。私たちが離れた後も、テーピングによる刺激効果があれば、患者さんの普段の生活をサポートすることになり、さらにリハビリ効果も期待できそうです。











 ただし、テーピングを張り続けていると、人によっては、皮膚のかぶれを起こすリスクがあります。テーピングの性質は日々良くなっていますが、この点だけは注意が必要ですね。










 でも、テーピング自体のコストは低く、危険性も低いため、さまざまな方向から検証していくことは、臨床に導入するうえで、非常に有用な知見となりそうです。










 また、この論文によると、アームスリングは、肩の脱臼や運動の制限を助長させてしまう可能性があるようです。これを装着することによって、肩甲上腕関節や肩甲骨の位置が亜脱臼の原因となる不良なアライメントをつくることになると、この著者は主張しています。










 麻痺側肩の管理という観点からも、テーピング技術の向上が期待されます。



 Yang et al(2018)で実施されたキネシオテーピングの実際



引用文献

Yang, L., Yang, J., & He, C. (2018). The Effect of Kinesiology Taping on the Hemiplegic Shoulder Pain: A Randomized Controlled Trial. Journal of healthcare engineering, 2018, 8346432. https://doi.org/10.1155/2018/8346432

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