不定愁訴と慢性疼痛 ~肩こり~

  不定愁訴と慢性疼痛という用語には、混在する意味が含まれていて、臨床上、これらの症状に私たちがどのように対応すべきか苦渋するケースが多々あるかと思います。











 これを呈する多くの方が、天候や気圧によって主観的に不快な刺激、感覚として表れるといわれています。また、その原因の一つとして、自律神経系の関与があると報告されています(池本ら, 2013)












 先行研究によると、肩こり、腰痛、膝痛のなかで、特に肩こりが、さまざまな身体症状と関連していることがわかりました。















 このことは、肩こりの症状が、他の症状から起きている可能性があると考えられます。












 この身体症状には、次の30項目が不定愁訴として挙げられています。

・目が疲れる 物がみえにくい 目が痛む

・耳が聞こえにくい 耳鳴りがする

・鼻血がでる

・歯茎の出血

・声が嗄れる 口が乾く 飲み込み時の喉につかえる 咳がでる

・胃もたれ 食欲低下 腹痛 便秘

・階段での息切れ 動悸がする 脈の乱れ 胸の締め付け感 顔面・手足がむくみやすい

・体がだるい 疲労しやすい 寝つきが悪い













 加えて、肩こりは、男性に比べ女性の方が4倍もの数があったようでした。















 肩こり・腰痛は多くの成人がもつ愁訴の一つであり、特に女性はもっとも肩こりを訴える傾向にあるといった見解もあります(汐田, 2021)
















 このことから、私たちが対象とする不定愁訴である、「肩こり」を有する方には、慎重に対応しつつ、どんな問題背景があるのかを注意深く探っていく必要があると思いました。
















 繰り返しますが、肩こりは、自律神経系を介して症状につながっているといわれているため、心理社会的ストレスとの深いかかわりがあることも視野に入れておく必要があると考えられます(汐田, 2021)












 不定愁訴と慢性疼痛の問題を改善するためには、更に広い観点から調査し、分析していく必要がありそうです。










 


 これを踏まえ、当店は健康心理学的視点として、さまざまな観点からデータを集め、主要な問題点を探っていきたいと考えています。












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