脈を測るのは右?それとも左?
図は、 Wikipedia より引用 図にあるように、動脈走行の構造から考えると、右腕頭動脈に比べて左鎖骨下動脈の方が、カーブが強くなっていることがわかります。 このため、心臓から送り出される左側の血液量は、右側に比べて少ない可能性があると推測されます。 このことから、腕で脈を測る際は、血管の走行により右側で測定した方がよい、という一つの捉え方があるようです。 これに加えて、血管を狭窄する問題が発生することで、 脈圧 に左右差が生じるともいわれています。狭窄によって送り出す血液量が減少することは、本来の血圧よりも低下する可能性があるといえます。 左右ともに脈圧を確認し、あまりにも大きな左右差を認める場合は、低い側に何らかの狭窄が認められている可能性があるといえそうです。 ただし、脈拍測定においては、必ずしも右側の測定が推奨されるわけではありません。脈拍測定部位の選定は、血管の走行だけでなく、測定の容易さなども考慮されることがあるといわれています。 普段から、両側の脈圧を確認することは、血管の状態を視るという意味でとても大切ですね。