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脈を測るのは右?それとも左?

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   図は、 Wikipedia より引用  図にあるように、動脈走行の構造から考えると、右腕頭動脈に比べて左鎖骨下動脈の方が、カーブが強くなっていることがわかります。  このため、心臓から送り出される左側の血液量は、右側に比べて少ない可能性があると推測されます。  このことから、腕で脈を測る際は、血管の走行により右側で測定した方がよい、という一つの捉え方があるようです。  これに加えて、血管を狭窄する問題が発生することで、 脈圧 に左右差が生じるともいわれています。狭窄によって送り出す血液量が減少することは、本来の血圧よりも低下する可能性があるといえます。  左右ともに脈圧を確認し、あまりにも大きな左右差を認める場合は、低い側に何らかの狭窄が認められている可能性があるといえそうです。  ただし、脈拍測定においては、必ずしも右側の測定が推奨されるわけではありません。脈拍測定部位の選定は、血管の走行だけでなく、測定の容易さなども考慮されることがあるといわれています。  普段から、両側の脈圧を確認することは、血管の状態を視るという意味でとても大切ですね。

糖尿病がもたらす悪影響について

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  糖尿病とは、血液のなかの血糖が増加してしまうことによって起こる病気です。    膵臓から出るインスリンというホルモンは、この血糖を血液から細胞に運ぶ役割を担っています。これによって、人間の体が動いていくためのエネルギーを確保できる、ということになります。  何らかの理由により、血糖が血液中に増加し、放置されると、血管が損傷し、糖尿病合併症につながってしまいます。  この理由には、下記に示すインスリンの問題が原因と考えられています。 〇:膵臓が疲労してしまい、インスリンを作れず分泌量が低下してしまう、これをインスリン分泌量の低下と表現されています 〇:十分にあるはずのインスリンの力が発揮できない、これをインスリン抵抗性と表現されています  また、糖尿病には主に「1型」と「2型」に分けられます。 1型は、膵臓からのインスリンが分泌されなくなることによって起こるもので、注射でインスリンを補う必要があります。 2型は、前述した内容に加え、インスリン抵抗性が加わることによって起こります。これは遺伝的な影響と、食べすぎや運動不足などの影響によって起こると言われています。2型の治療には、食事療法や運動療法、お薬、インスリン注射等が挙げられます。    下記の論文によると、肥満および糖尿病を呈する脳卒中の機能障害は、そうでない群と比べ、機能障害の割合が増加する傾向にあることが見出されています。 Bailey R, Serra M, McGrath R. Obesity and diabetes are jointly associated with functional disability in stroke survivors. Disabil Health J. 2020, doi: 10.1016/j.dhjo.2020.100914.  さらに次の論文では、糖尿病を呈することによって骨折のリスクが高まることを明らかにしています。また、1型の方が2型よりもより骨折リスクを高める傾向にあることも示されています。 Ha J, Jeong C, Han KD, Lim Y, Kim MK, Kwon HS, Song KH, Kang MI, Baek KH. Comparison of fracture risk between type 1 and type 2 ...

脈圧について

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  動脈の血圧は、末端に向かう程収縮血圧(上)はより高くなり、拡張期血圧(下)はより低くなる傾向にあります。  これは、血管そのものの弾性の特徴によるもののようです。  なるほど心臓に近いところで血圧を測定する場合と、末端で血圧をを測定するとでは、値が多少異なるんですね。   ところで、血圧の計測項目の一つに脈圧というものがあります。  これは、上の血圧と下の血圧の幅を示します。上が150mmHg、下が90mmHgだとすると、脈圧は60mmHgになります。  脈圧が20mmHg以下になると、脈が触れにくくなるといわれています。脈が触れにくいときは、脈圧がずいぶん低くなっている可能性があると考えることができます。  脈が触れにくい場合、心臓が送り出す血液の量が少ないと仮説をたてることもできるようです。そして送り出す量が少ないということは、生命を維持するために、頻脈が起こっている可能性も考えらえれます。  バイタルの変動が大きい方には、常に脈圧を確認しながら、リハビリや運動療法を行うことで、リスク管理につながるものと考えられます。 心臓に近い位置から遠い末端に移動するたびに上が高くなり、下が低くなる